自民党のパーティ券裏金問題で、岸田文雄首相は14日、安倍派の閣僚4人と副大臣5人を更迭しました。
しかし、岸田派にもパーティ券収入の過少記載問題が浮上しています。
ジャーナリストの長谷川幸洋氏は、『同じ疑惑で大臣を更迭しながら、自分は総理の座にしがみつくのであれば「支離滅裂」と言わざるをえない』と指摘します。
自民党のパーティ券裏金問題で、岸田文雄首相は14日、安倍派の閣僚4人と副大臣5人を更迭した。だが、岸田派にもパーティ券収入の過少記載問題が浮上している。同じ疑惑で大臣を更迭しながら、自分は総理の座にしがみつくのであれば「支離滅裂」と言わざるをえない。
そして長谷川氏は、今回の更迭について、『決定自体が異例だ』とも指摘しています。
そもそも「疑惑の事実関係が明らかでない段階で、マスコミ報道だけに基づいて、閣僚を4人も更迭する」という決定自体が異例だ。マスコミが報じたら、本人が認めず、捜査当局が本格的に動き出していなくても、大臣のクビを切る、という前例を作ってしまった。
辞めた宮下一郎農相は明確に裏金受領を否定しているとのことです。
辞めた閣僚のうち、宮下一郎農相は明確に裏金受領を否定している。宮下氏は辞表提出後、記者団に「私の政治資金は法に則って、適正に処理されているが、総合的に判断した」と無念そうに語った。
もしも、同氏がシロだったとすれば、岸田首相はシロの閣僚も更迭しながら、自分自身に関わる疑惑は不問に付して、首相の職に居残っている形になる。派閥の資金であっても、つい最近まで、自分が領袖だったのだから、言い訳にはならない。
なぜ、岸田首相は安倍派の閣僚だけ更迭したのか不思議です。
安倍派の閣僚が更迭される前の12月13日に既に、東京地検特捜部が岸田派の疑惑について『慎重に確認を進めている』、と報じられていました。
また、岸田文雄首相が7日に離脱するまで会長だった岸田派(宏池会)でもパーティー収入の一部が不記載だった疑いが浮上。数千万円に上るとの情報もあり、特捜部は慎重に確認を進める。
疑いの段階で閣僚のポストを退かないといけないとすると、岸田首相が辞めないのつじつまがあいません。
岸田首相の行動はどういうことになのでしょうか。
ちなみに、山口敬之氏や高橋洋一氏の解説を見ると、解説されている内容は異なりますが、そもそも東京地検特捜部が安倍派をターゲットとして捜査しているというところが非常に重要なポイントのようです。山口氏の解説も、高橋氏の解説も、非常に興味深いものでした。
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