米紙「マイアミ・ヘラルド」が、米フロリダ州の修理店の話として報じたところによると、EV(電気自動車)でのタイヤ交換を行うまでの走行距離はガソリン車に比べて4分の1から5分の1の距離となるそうです。
米紙「マイアミ・ヘラルド」(電子版)が、米フロリダ州の修理店の話として報じた。それによると、EVに関してはメーカーやモデルを問わずタイヤに関する問い合わせが多く、タイヤ交換を行うまでの走行距離は8000~1万マイル(約1万3000~1万6000キロ)で、ガソリン車に比べて4分の1から5分の1の距離だという。
EVはバッテリーが重く車体が重いので、タイヤの摩耗が早いというのは納得です。
EVにはモーターを動かすバッテリー(電池)が搭載されている。自動車ジャーナリストの佐藤篤司氏は「バッテリーによって車体の重量が1・5倍程度になるので、タイヤが減りやすく、道路へのダメージもある。タイヤ交換が早いと廃棄も増えるので環境に良くない」と指摘する。
アメリカでは、車体が重いため、事故の重傷や死亡リスクが高まるということは、米運輸安全委員会で昨年指摘されています。
EVをめぐっては米運輸安全委員会で昨年3月、EVの車体重量が重いことで、事故時の重傷や死亡リスクが高まっていると指摘された。
上記記事に関連するVOAの記事を約1年前に読みましたが、印象的でまだ記憶に残っていました。
充電回数減らすために、EVには大きくて重いバッテリーが必要になります。
重量が増えるEVについての研究はほとんどされていないようですが、2011年のある調査では、余分に500kg重い車では死亡確率が47%増えたそうです。
エネルギーは、質量と速さの2乗に比例しますので、重量が重く、加速がよいEVは、ガソリン車より大きなダメージを引き起こしそうです。
The electric vehicles need large, heavy batteries in order to travel the longer distances many drivers seek.
Michael Brooks runs the Center for Auto Safety. He has the same concerns as Homendy. He said there has been little research about the growing weight of electric vehicles. He pointed to a 2011 study that showed a crash including a vehicle with about 500 extra kilograms increased the chances of death by 47 percent.
That study does not take into account design changes that make it hard to see from the new electric vehicles. He also said the electric vehicles can reach top speed faster than gas-powered cars.
“These bigger, heavier batteries are going to cause more damage,” Brooks said. “It’s a simple matter of mass and speed.”
この記事を読んで、将来的にはガソリン車と電気自動車で保険料率が分けられるようになるかなと、想像しました。
歩行者の立場で考えると、静かな電気自動車が重い車体で急加速で突っ込んでくるかもしれないと思うとなかなか怖いものがあります。
EVについては様々な課題が顕在化してきているようで、アメリカでは在庫がだぶついているというのも報じられています。
米自動車ディーラーでEV在庫のだぶつき鮮明、12月は過去最多を更新 - Bloomberg
結局は、ガソリン車に戻ると予想する識者の方もいます。
EVは今後どうなっていくでしょうか。
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